雅(ミヤビ)の間

かなり鮮やかな個体。
こちらはかなり黒っぽい個体。
ミヤビスッポン(Nilssonia formosa)。甲羅の4つの目玉模様が何とも雅〜( ´▽`)。


 爬虫類ショップをいろいろとまわるようになったある日、何とも印象的なスッポンに出会うことがありました。それがこのミヤビスッポン。背中の大きな4つの目玉模様と木目調の甲羅の模様、そして何より、スッポンにしてはかなり大きな頭。東南アジアには背中に目玉模様のあるスッポンが数種類いることが知られている(クジャクスッポン、ガンジススッポン、レイテスッポン、インドクロスッポン)んですが、ほとんどは大きくなるとその模様が消えてしまうんだとか・・。ところがミヤビスッポンだけは目玉模様が大きいせいか、かなり成長しても残るようで、むしろ木目調とコントラストとなってクッキリしてくるようです。また、このミヤビスッポン、他のスッポンとは形態的にいろいろと面持ちが違うなぁ〜と感じることがあります。その理由として、このスッポンが一属一種であって、他に近い種類がいないと言うのがあるようです。

鮮やかな方の個体の頭部。実にカラフル。
黒っぽい個体の頭部。下唇がめくれている。
ミヤビスッポンの顔。他のスッポンと比べてかなり大きい。

 このスッポンを最初に見たときに、背中の模様もさることながら、とにかく「頭が大きいなぁ〜」と言う印象を強く受けました。で、目は顔の前の方に付いていて、頭の大きさの割に何ともひょうきんな表情です。また、画像の左の個体は頭部から甲羅全体にかけてオレンジ色をしているのが特徴的でした。一方、右の個体はかなり黒っぽく、割と見られるタイプのようです。普通は黒っぽい個体か、あるいは大きくなって木目調のものかのどちらかしか見たことがなかったんですが、中にはカラフルなものや、あるいは目玉模様が5、6個あるものもいるようで、個体差の結構ある種類のようです。また、右の個体に見られるように、下唇がめくれてしまってる個体が多いなぁ〜と言う印象があり、これがこの種の特徴なのか、あるいは飼育状態でこのようになるのか、イマイチよく分からないです〜(;´Д`)

 生態ですが、結構大人しい性格のようで、砂を厚く敷くと大抵は他のスッポン同様、よく潜っています。また、食はあんまり太くない印象があり、ザリガニのむき身や小赤(ただし生きてるのは食べるのが下手)、あるいは水槽に湧いた大きめのタニシを少しずつ食べます。でも、やはりスッポンはスッポンで、体を持ち上げると首を目一杯伸ばして手を噛もうとします〜(;´Д`)