南米淡水ストーンフィッシュの顔!

はじめに

 淡水カレイ同様、日本には大変興味深い汽水魚が輸入されていますが、その中でもひときわ変わったものに「ストーンフィッシュ」があると思います。最近はまとまった輸入がなされているようですが、それでももしショップで値札を見つけたとしても、その姿を見ることはほとんど無いでしょうし、体の一部を見つけても全身を見る機会はまず無いでしょう。それだけ彼らは「見つけられる」ことを嫌う魚なのです。多くの人にとってはこんな魚が果たして観賞魚として通用するのかと思われるでしょうが、日本は観賞魚の価値観が非常に多様化している国だけあって、このような魚でもわりとコンスタントに輸入されていて、少ないながらも根強いファンがいるようです(私もその一人)。


 しかし、この魚を飼育したことのある人は、おそらく共通の悩みを持っていると思います。それは、長期飼育が非常に難しいと言うことです。また、入荷量が多くないのに加え、飼育している人も多くないことが、この魚の飼育技術の確立に歯止めをかけているとも言えます。さらに、最も頭の痛い点として、飼育下において全くと言って良いほど姿を現さないことが日頃の健康状態のチェックの大きな妨げになっています。そこで今回、このマイナーかつ魅力的な魚とどのようにすれば少しでも長く付き合えるのかを、これまでに比較的成功した例をあげることで、今後の飼育の参考にしていただけたらと思っております。