底質

 底質はストーンフィッシュにとって最も重要な環境の一つです。砂に潜って過ごすタイプの魚はカレイ類やウナギ体型の魚など様々ですが、彼らは大抵は呼吸器官である鰓穴の一方かあるいは両方が砂から出ていて、呼吸を確保できます。しかし、ミシマオコゼの仲間はほぼ全身を砂中に埋没させているため、極めて呼吸しにくい状態にあります。そのため、底砂には粒径が細かくて、なおかつ敷いた時に間隙が十分にあるものをできるだけ用いた方が良いでしょう。理想としては粒径が 1 〜 1.5 mm 程度で、あまり比重が無いものが良いでしょう。それより小さすぎても目詰まりを起こしますし、逆に大きすぎても潜りにくくて体に傷が付くようです。


 敷く砂の厚さですが、体が十分隠せる厚さ( 3 〜 4 cm 程度)が必要です。それ以上敷くと、酸素の行き渡らない深い所で嫌気性バクテリアが繁殖して水質を悪化させてしまうため、逆効果です。特に汽水の場合、イオウ化合物が生成されてしまい、非常に危険です。