購入時の注意


 以上が各種類の大まかな紹介ですが、Achirus 属の北米淡水カレイ( A. fasciatus )と Cynoglossus 属の淡水シタビラメ 2 種( C. feldmanni C. microlepis ) はコンスタントな輸入があるので、目にする機会は比較的多いと思います。しかし、残念ながら良心的なショップでない限り、不慣れなショップでは魚の状態が あまり良くないのが現状です。このような魚を持ち帰っても持ち直すことはほとんどないので、事前に健康状態をチェックする必要があります。その際、以下の ような魚は購入を避けましょう。



 また、健康な魚を持ち帰っても、トリートメント(小さな水槽などで治療時の 1 / 2 程度の薬で薬浴すること)や水合わせ(袋の水と水槽の水をゆっくり入れ替えて水質と温度を合わせること)が十分でないと、上記のような症状が現れることが あります。特に東南アジア産のシタビラメは、全般的に導入直後に非常に体調を崩しやすいので注意が必要です。しかし、一端落ち着いて餌を食べるようになる と、急激な環境の変化がない限りは比較的丈夫ですし、かなり長期に渡って飼育を楽しむことができます。(なお、カレイは全般的に白点病にかかる事はほとん どありませんが、この病気の治療法は水カビ等の治療にも有効です)


 輸入量の少ない種類の購入方法ですが、ショップに頻繁にたずねたり、通販を行っている大型店の商品情報を雑誌などでチェックしていると、比較的見つけられます。特に最近は東南アジア産のものが数種類輸入されるようになりましたが、一方、南米産のものは A. errans 以外に輸入されることはほとんどありません。しかし、わずかですが Achirus 属の別種が A. errans に混ざって輸入されることがあるので、A. errans が よく入荷されるショップと顔見知りになっておいて、入荷後に連絡をくれるようにお願いしておくと、目新しい種類を見つけることができます。その際、ショッ プの人も見分けがつかないことがほとんどですので、このマニュアルを手がかりに、できるだけ自分で選ぶようにしましょう。