- 水質
- 水質についてですが、汽水産のものは一般的な汽水魚よりもかなり海水に近い塩分濃度が良いようです。と言うのも、大きな河川の汽水域は比重の関係から川の上層部を淡水が、下層部を海水が分離した状態がかなり上流まで保たれていて、ストーンフィッシュのような底性魚はほぼ海水に近い状態に生息していると思われるからです。また、塩分濃度の高い水は濾過バクテリアの好む弱アルカリ性ではあるのですが、同時に塩分そのものがバクテリアの活性を淡水よりも低くしてしまいます。また、弱アルカリ性の水は有害なアンモニアを比較的無害なアンモニウムイオンに換える力が弱く、これらの結果として水中にアンモニアが残りやすくなります。アンモニアの毒性は極めて高く、神経に直接影響を与えるため、致命傷は避けられません。また、魚の場合、鰓にかなりのダメージを与えるようで、すぐに呼吸困難に陥ります。
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- 淡水産のものは生息地がアマゾン上流域と言うことで、ディスカスなどでイメージされる弱酸性の軟水を用いた方が良いのではないかと思いがちですが、この水質は酸がバクテリアの活性を抑える結果、亜硝酸(
NO2- )の発生を引き起こします。亜硝酸はアンモニアほど害はないのですが、魚がビクビクしたりヘモグロビンが酸素と結合する際の妨げとなる(メトヘモグロビン症)ことがあります。また、餌に与えるメダカや子赤などは中性から弱アルカリ性の方が調子が良いため、弱酸性の軟水中では歩留まりが良くありません。その結果、餌の死骸が多くなるとアンモニアの発生も多くなってしまい、魚にダメージを与えてしまいます。これらのことから、中性の水がストーンフィッシュと餌生物の両方に適していると言えます。
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- 汽水産、淡水産両方に共通していることとして、「古い水を好まない」と言う点があげられます。その理由は汽水産と淡水産では若干異なり、前者はアンモニア濃度の上昇による呼吸困難、後者は雑菌の増加による感染症の発生です。そのため、定期的な換水は欠かせません。また、両種とも極端な量の水換えは禁物で、必ず塩素を中和してpHと温度を合わせをした水をゆっくり足すようにします。
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